西日本自転車旅 18日目(日本百名山 大峰山(八経ヶ岳)登頂)

2022年6月9日

 

大峰山八経ヶ岳)というのを見て、どういうこと?と疑問を持つ人もいるかもしれない。まず、大峰山という個体の山はない。正確には紀伊半島の脊梁(せきりょう)をなす山脈の総称を大峰山脈大峰山)と呼んでいる。その大峰山脈の最高峰が八経ヶ岳(標高1915m)であり、近畿地方の最高峰である。

富士山、槍ヶ岳などは単独の山であるが、他に北海道の大雪山(最高峰は旭岳、長野県の八ヶ岳(最高峰は赤岳)なども山脈の総称となる。

 

●さて、ゲストハウス「坂屋半治郎」を3時45分頃に起き、4時に出発するように準備する。同じ時間に起きて迎えてくれた坂屋半治郎さん(間違っていたら申し訳ない)に感謝しつつ出発する。

 

●まだ暗いが、徐々に明るくなっている。登山口に着くことにはヘッドライトもいらないくらいになるだろう。まずは、川合駐在所前で「登山届」を書いて提出する。役所に自転車を駐車し、昨日確かめた「栃尾辻・弥山コース」の登山口前に4時40分に到着する。大台ケ原も登ったが、この旅で本格的な登山は初なので、気持ちを入れる。

 

●さて、入口付近で登っていく登山口を見落としたらしく、西のキャンプ場に行ってしまう。道もなく何かおかしいと思う。なので「迷ったら分かっている所まで引き返す」ことを鉄則にして引き返す。すると登り口を発見。まだ暗くて見落とした。実際、5時に登山開始となる。

 

●いきなり金具などで固めた登り道があり、急登を進む。グレートトラバースの田中陽希さんも「急登は好きですよ。標高を稼げるんで」と言っていたので、その言葉を思い出し進む。ただ、金具で固めた道は歩きにくいとは思った。

 

●初めての鉄塔で休憩。弁当と羊羹などを食べ、体力補給。朝霧の風景である。

 

●登山道は林の中を黒い土で覆われたオーソドックスな登山道である。火山なら植生はほとんどなく裸の山容を登ることもあるが。しかし、平日のこの時間(6時10分)なのかまだ誰とも出会わない。おそらくブナ林が多い道だと思う。

 

●6時27分、2度目の鉄塔で休憩。かなり視界が開けてきた。

 

●6時36分、だだっ広い林道の登山口に入る。登山口の途中で林道に入るのは初めてかもしれない。林道といえば、去年の北海道旅「幌尻岳(片道53kmの林道地獄)」「トムラウシトムラウシ温泉までの林道)」「斜里岳(登山口の山小屋までの林道)」などを思い出す。

 

●この林道、途中までは車で進めるが、あとでまったく車が通れなくなる。岩などが土砂崩れなのか道をふさいでおり、歩いてならなんとか進める道ではある。途中でまた蛇を発見。この旅は生きているのと死んでいるのを含めておそらく5度目だろう。

 

●林道の途中でマーキングを見失い、崖の下の方に行ってしまった。2度目の迷いだ。再び戻り、なんとか登山口を発見。この登山口はマーキングの見落としはしやすい道かもしれない。

 

●7時30分、「栃尾辻」に到着。あまり中にも入りたくない避難小屋ではある。

 

●大きな木の倒れているところで休憩。しかし、ここまで1人も出会わない。登山道の特徴として、標高を保った移動が多い登山道である。

 

●8時35分、ようやく下ってくる人1人とすれ違う。さらに進むと、もう1人の女の人が下りてきた。すれ違いできそうもない狭い道なので、通過するまで待ってあげたがお礼も言葉も一切なしだった。まあ、そんな人もいるのだ。

 

●8時50分、休憩。9時5分、「高崎横手」に到着。あまり地図には載っていないポイントである。

 

●9時12分、この日3人目とすれ違う。9時15分、川の流れる音が聞こえはじめ、川が現われた。川を下っていくと吊り橋を発見さらに小屋を発見。「狼平(小屋)」である。

中は2階もあり、十分泊まれる立派な山小屋である。弥山まではこの小屋から1時間、八経ヶ岳まで1時間30分と書いてある。

 

●小屋からの登り、木の階段が続き、標高を稼いでくれる。ただ、トレッキングポールが階段に置きにくいこともあり、地味にきつい。

 

●10時4分、「大黒岩」到着。10時35分、「弥山」到着。あと最高峰まで一息か?弥山からは少し標高を下り、再び標高を上げ八経ヶ岳頂上に着く。八経ヶ岳の姿が見える。

 

●11時ちょうど、ついに八経ヶ岳山頂だ。ちょうど6時間の行程だ。田中さんいわく「登頂~!」と叫ぶ。登りのきつさや疲労も登頂に立つと達成感に変わるから不思議だ。これで日本百名山通算23座目だ。100まではまだまだだが、こうして1つ1つ目の前の今に集中する、今を楽しむことが必要だろう。過去を思うと後悔を、未来を思うと不安を感じる。だから、今この瞬間の現在に対峙するのだ。大峰山脈、和歌山方面などを一通り見渡せた。ただ、登頂して10分ほどすると弥山の方からガス状の雲が発生し、途端に天候が変化してきた。11時20分には降り始めた。

 

●12時、再び弥山に戻り、泊まっている「ゲストハウス坂屋半治郎」に携帯連絡。繋がったが、どうも電波の調子が悪い。なので弥山小屋の主人に聞くと、鳥居の上なら電波が届くと教えられ、何とかゲストハウスに連絡がついた。

 

●下りは登りと違い、ひたすら無心で考えなしでほとんど下る。水を飲むことも食べることもあまりしない。12時33分「狼平」に戻る。13時30分頃から雨が降り始め、13時55分「栃尾辻」でひどくなった雨を避けるため15分ほど雨宿りをする。

 

天川村役所に、16時に戻る。行って戻ってくるまで11時間の行程だった。その後、「ゲストハウス坂屋半治郎」に戻る。サービスでグリーンピースおにぎり2個とエビスビールをいただく。さらにクッキーもいただきこの日の達成感と充実感を味わう。ただ、想像以上に疲れていたらしくその後布団に潜りそのまま熟睡となる。